心のともしび 1日一編の法話

2022-11-02 12:27:00

 日蓮聖人はこの言葉の前に、人が最も恐れる事は火炎に包まれること、刀剣に怯える事 死ぬこと・・・であるという意味の事を言っておられます。
つまり、「人間の命ほど大切な物はないのに、取るに足らない世間のことで大事な命を失うひとは多い、仏法のために大切な命を失うのは難しい」という事です。

 確かに最近毎日のよう報道されている戦争によって若い命が失われています。 徴兵されて亡くなる兵士は決して自分の意志によって戦地に赴いたものではないのです。
殆どの兵士たちは平和を望み、戦争に意義を見出せないまま、尊い命を散らせています。 かつて日本でも同じような悲惨な戦争で多くの若者が亡くなりました。本当に悲しいことです。
先日の韓国でもハロウィンでの人込みでの事故、インドでのつり橋の崩落事故 本当に沢山の惨劇が起こっている昨今、自分の身にいつ何が起こるか分かりません。
だからこそ、自身の楽しみや、生きがい、全力を注げる何かを見つける事が限り有る人生を豊かにすることになるのです。


2022-11-01 09:09:00

 日蓮聖人は、元の襲来や全国的な飢饉など数々の災の原因は 日本が仏陀の本質を見失ってしまっているからだと激しく指摘し、そのことで幕府や世間から迫害を受けることになりました。
「己が気色の・・・・」の言葉は、浮気をされた女性が相手の女性のことを怒りにまかせ、恐ろしい目をしていると非難しているのですが、それを非難している自身の顔はよもっと恐ろしい鬼のような形相になっているという意味です。
日蓮聖人の生きた時代ではなくこのようなことは現代でもよくあることですよね?
人の非難をする前にまず自分の行いを省みる事も大切です。
たまには鏡の前に立って、自分の顔をよく見てみましょうね。

2022-10-31 08:59:00

 「開目抄」の中で、日蓮聖人は物事に疑いを持ち答を探求しなければならない。と言っています。
本当にそうなのだろうか? なぜなのだろうか? と考えることによって新しい発想やアイデアが浮かんでくるのです。
誰かの言うことを安易に信じるのではなく、まずは自分で考え、確認し納得してから自分自身に蓄えていくことが大切ですね。

2022-10-28 09:05:00

 「安楽な極楽で百年修行を積んでも、私たちが生きているこの穢れた世界で一日修行をする方が、功徳は大きい」
日蓮聖人はこのように『報恩抄』で説いておられます。

 現実の世界で人々は 病・老・災害・家庭の不和・人間関係 等々様々な問題を抱えています。
それらの問題に耐え、解決していく姿勢こそ、自分を成長させる修行だという事です。

 今日も修行だと思って頑張って参りましょう!!

2022-10-27 09:56:00

 この言葉は日蓮聖人が三位坊という弟子に向けてたしなめた言葉です。
三位坊は京に上がり、公家に招かれて教えを説きました、大変名誉なことであり、名前も尊成と変えました。このように三位坊は日蓮聖人に報告をしました。
その報告に対しての返信の一文であります。

 進学や就職のために地方から都会へ移り、生活様式の変化から言葉遣いや人が変わってしまう人がいます。
このことは仕方がないことでしょうが、虚栄に惑わされて心まで変わってしまってはいけません。
日蓮聖人は三位坊に向けて、このようにたしなめられています。

 現代に生きる私たちも、どこにいても自分自身の考え方をしっかり持ち、自分らしく生きていきたいものですね。