心のともしび 1日一編の法話

2022-11-07 13:29:00

 日蓮聖人は「報恩抄」のなかで亡き恩師道善房に対し上記のように恩師への感謝の意を記しています。

花は美しく咲いてやがては散り、やがて果実はみのり熟して土に落ちその種子がまた新しい芽を育みます。同じように今の私があるのは師のおかげであり、私が積んだ功徳が師の成仏の助けとなるだろう。という意味です。

日蓮聖人が報恩というものをとても大事にしていたのが分かります。
私たちもこのことを忘れずに、 親・兄弟・先生・友人・ご先祖様 すべての人の恩に感謝し生活して生きたいものですね。

 

2022-11-06 10:36:00

 伊豆から鎌倉へ戻った日蓮聖人はある信徒から 「どのように法華経を修行すればよいか?」と聞かれてこのように答えています。
”奢りや高ぶり・思ったようにならないからといって怒る気持ちをまず捨てなさい。そしてただ教えを信じ、実践しなさい”
という意味です。

 現在の世知辛い競争社会で誰かを蹴落とし、出世や名誉を手に入れたとしても、短い人生の中ではひとときの飾りにすぎません。
我を通して誰かと闘っても相手を傷つけるだけ、自分自身にも必ず将来の苦悩となってしまいます。
家族・友達・他人のためにどれだけのことが出来たか・・・これがささやかでも自分自身の「心の宝物」であり功徳を積むことになります。

 今日も出来る事から頑張って始めましょう!

2022-11-05 14:17:00

 日蓮聖人はある熱心な信者の奥さんにあてて上記のような手紙を送り、病弱であったその女性(富木尼御前)を励ましています。
「病気でない人でも、無常の道理を逃れる事は出来ません、あなたはまだ若く熱心な法華経の信者であるのだから寿命を全うできない事はないです」
日蓮聖人は富木尼御前が後妻で病弱であるという状況を考え、その状況が彼女を臆病にし体調を悪くしているのはないか?と考えこのような内容の手紙を送りました。

 よく「病は気から」といいますが、日蓮聖人はこのことを知っていたのでしょうね。
人は良くない事がつづくと気分が落ち込み、塞ぎがちになります、そんな時はくよくよ考えず、明るい未来を考えましょう。
”ポジティブシンキング”で毎日元気に過ごしましょう!

2022-11-04 10:51:00

 日蓮聖人は「始めたら最後まで信心を貫くべきだ、途中でやめれば後悔するだろう。」
と、又別の文章では「鎌倉から京都までの道のりは歩いて十二日、十一日で歩くのをやめてしまえば京都の月を眺める事は出来ないだろう」とも述べられております。

 何かを始めたら結果ばかりではなく、其の過程で得られる経験やスキルも大切な要素であるけれど、最後までやり抜くことで得られる達成感と満足感には及びません。
また達成感からは最後までやり遂げたという自信も生まれます。

 今年もあと2か月足らずになってきましたが、今年中に何かをやり遂げる目標を持つものいいですね。

2022-11-03 08:57:00

 食べることにも事欠くような貧しい生活をしていた日蓮聖人のもとに、信者から沢山の食べ物が送られてきました。その時の信者へのお礼状の一文です。
餅が沢山あって、私たちが住んでいる大地が広大であるならば、米から頂く恩への感謝を誰が感じるでしょうか? 誰も感じません。 という意味です。

 日蓮聖人のこの短い文章は、現代に生きる私たちが、今まさに噛みしめなければならない言葉です。

世界中には今日も食べるものがなく飢えて死んでいく子供たちが沢山います。
一方では今朝も北朝鮮からのミサイルが発射されています。ミサイルが海に落ちれば一体どれくらいの魚が死んでしまうのでしょうか? 恐ろしいことです。
水もエネルギーも無限ではありません。
当たり前のように消費をしている生活は、本当は大地からのありがたい恵みによって支えられているという事を考えて生活しなければなりません。