心のともしび 1日一編の法話
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ 」
今から100年以上前にドイツを統一に導びき「鉄血首相」と呼ばれたビスマルクの言葉です。
自分が初めて経験することでも長い歴史の中で、類似したことが起きており先人たちの対応や知恵を学ぶことが出来ます。
日本でも「孫子の兵法」や古文書などを沢山の武将が学んだという事が言われています。
現に今でも多くの企業のリーダー達は「孫子の兵法」から学び取った知恵をビジネスの世界で活用しておられますね。
以前にある有名な映画監督が「映画によって過去を変える事は出来ない、しかし未来は変える事が出来ると信じている」
と話していたのを思いだしました。
世界中で争いによって沢山の命が失われている昨今、国のリーダーの方々に、戦争によって失うものの大きさを今一度歴史から読み取ってもらいたいものですね。
大晦日までの喧騒はどこへやら 一夜明けて元日になると静かで 晩秋の暮のような寂しさがある・・・。
このような解釈らしいのですが、いかがでしょうか?
この句は松尾芭蕉が40歳の時 200年以上前に歌った句です。
状況は随分違ってきましたが、今も昔も文化としての日本人のお正月への感性に普遍的な物を感じます。
12月は師走と言われるくらい人々は忙しく過ごしますが、除夜の鐘を聞きながらゆったりとした気分で新年を迎える事を家族で喜び合い
新年のあいさつを交わします。
このようなお正月の風景がこれからもずっと続くことを心より願うばかりです。
「正月は1日のはじめ、月の始め、としのはじめ春の始め。」
日蓮聖人のこの 新年を迎えた喜びの言葉にあるように、どのような事でも始めが肝心です。
仏法では「発願」という言葉があり、悟りを求める心を起こす事です。第一に発願がなければ悟りの道は歩めません。
それほど大切なのは「はじめ」というものです。
「1年の計は元旦にあり」と言いう言葉もあるように。
今日は昨年の反省とともに今年一年の計画や目標を考え、ぜひとも有意義な一年にしてくださいね。
今年もあと数時間で終わろうとしております。
2022年がいい年であった人もそうでなかった人も、心静かに1年を振り返り来年への希望を思い描いていることでしょう。
コロナ感染症も終息せず、2月に始まったロシアとウクライナの戦争も終わる気配はなく、世界中で物価高騰、エネルギー不足が叫ばれる中の年末です。
来年こそは良い年でありますように、心から願うばかりです。
この道を行けば
どうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せば
その一歩が道となり
その一歩が道となる
迷わす行けよ
行けばわかるさ
アントニオ猪木
今年最後にこの詩を思いだしました。
来年も皆さまにとって良い年でありますように。
人間の本来の姿は「善」か「悪」という審議は古来から哲学者や教育者が論じあってきた永遠のテーマです。
中国の戦国時代の儒学者「孟子」が説いた人間は生まれながらにして「善」であるという性善説
それに対して「性悪説」というものがある。
誰もが一度は聞いた事があるだろう。
性悪説というのは、悪事を働くという「悪」ではなく、弱い存在という意味です。
人間は弱い存在であるから、様々な誘惑に負けてしまう事がある、しかし後の努力により善に変わることが出来るという考え方です。
すべての人が「善」であれば警察や法律はいりません。 「悪」であっても努力次第で善になるのであれば結局は「善」の種を持っているという事です。
堂々巡りの思考を繰り返すばかりです。
”善いことをして人にひけらかすのは既に悪であり、悪事を働いても心から後悔の気持ちがあれば既に善である・・・。”