心のともしび 1日一編の法話

2023-02-03 10:05:00

明日2月4日が立春です。
二十四節季において、春の始まり、一年の始まりの日とされています。
前日の今日は、邪気(鬼)を払い新しい年を気持よく迎えるための節分です。
スーパーの陳列棚には鬼のお面や箱にはいった豆が所せましと並んでいます。
「鬼は外 福は内」と言いながら豆をまいた経験は誰しもあるはずですね。

暦の上では春となりますが、まだまだ寒い季節は続きます。
昨今のニュースを見ると、決して生きやすい時世ではありませんが、せめて内なる鬼を追い払い
良い一年にしたいものですね。

2023-01-31 15:45:00

 自分が行った事は必ず自分に帰って来るという「因果の法則」があると日蓮聖人は言われました。
人間関係において、人を軽く見れば 自分も軽く扱われる、という意味で、
結果には必ず原因があり、その原因は自分の行いであるという意味です。
春に種を蒔けば、やがて花が咲き実が熟します。
人に親切にすれば、自分が困った時には人が慰めてくれます。
暴飲暴食をすれば太ります。
不摂生な生活をすれば、病気になり苦しむことになります。
全て自分の行いが原因なのです。

「鏡に向かって礼拝すれば、鏡に映った像もこちらを礼拝する。」

2023-01-28 16:54:00

 ”宇宙でたった一つの生命細胞が偶然に生まれる確率は奇跡に等しいものであり、他の生き物ではなく、まして人間に生まれる確率はさらに低いのである。
人間に生まれ落ちた私たちの命は、奇跡の連続によって存在することを知り、貴重な一度限りの人生を大切に生きるべきである”
と日蓮聖人は言われました。

 

 私事ですが、この一月あまり体調を崩し緊急入院をし正に生死の境をさまよっておりました。
3度の危篤状態(40分間の心肺停止)を乗り越え、奇跡的に戻って来ることが出来ました。
病院の医療スタッフの皆様のご尽力には只々感謝するのみです。

 このような状態から、後遺症もなく生還できたのは、正に奇跡と言うしかありません。
あの世を垣間見て、現世に戻されたという事は、私にはまだまだ成すべき事が残っているという事でしょう。

 現在はまだ回復にむけてのリハビリの最中ではありますが・・・。
これからは、仏様に与えられた命の大切さをかみしめながら、私の使命を果たすことに邁進してまいります。

2023-01-24 11:19:00

 数年前に流行語大賞をとった「忖度」という言葉がある。
立場が上の人の状況を考慮し、指示されていない事を行ってしまうという、否定的な言葉だと受け止めている人が多いのではないでしょうか?
 しかし本来「忖度」は他人の心情を推し量る事、また、推し量って相手に配慮することとあります。
日本人らしい繊細な美しい言葉であると思います。
そんな忖度文化が生み出した言葉に「さようなら」という言葉があります。
さようなら「さようであるならば・・・」という接続語が日常の別れる時の言葉となった、世界でも類を見ない言葉らしいです。
・・・・の部分に様々な状況を推し量り、「また会いましょう・・・元気でいてください・・・健闘を祈ります・・」などの心情が含まれたたった5文字の別れの挨拶の言葉です。
美しい言葉であると思います。
日々の暮らしの中で、頻繁に使っている言葉の中にも脈々と流れる美しい日本の文化があるのですね。


2023-01-19 14:43:00

「くりかげの御馬はあまりをもしろくをぼへ候程に、いつまでもうしなふ候。」

日蓮聖人が信者の一人にこのような手紙を送り、あなたが用意してくれた栗鹿毛の馬はとても立派で愛おしく失いたくありません。と馬への慈愛の心を滲ませています。
今日、淀川に迷い込んでしまい、海に帰る事が出来ないまま死んでしまった。クジラの「淀ちゃん」が多くの人の手で広い海に搬送されているそうです。
生きたまま、海に帰る事が出来なかったことは本当に残念ですが、生まれ育った大海に帰る事が出来るというニュースを聞いて、少なからず救われたような気持ちになりました。
海底に沈めることにより、淀ちゃんの体が沢山の他の魚たちの命を育むかもしれません。
 命の連鎖といいますが、私たちは沢山の命を頂きながら日々生きているのです。
全てのものに感謝し、すべての命に慈愛の心を忘れずに生きていきたいものですね。

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