心のともしび 1日一編の法話

2022-05-31 08:14:00

 人は一生の間に「自分のもの」として数多くの所有物を貯め増やしていきます。
ところせましと調度品を買いあさったり、物に振り回されて人間の方が小さくなって生活していることが多々あります。

増やすことに没頭はしても減らすことを忘れてしまっています。

 仏教では「省事」といい省き捨てることに心配るのも大切と教えています。

 

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2022-05-30 07:29:00

 人間は妄想・雑念によって精神が濁り、善悪の判断が失われます。

 例えば水の表面に波が立っていると、その底の状態は見えませんが、波がおさまると浅い・深い・魚がいるかなどがよく分かるようになります。

人の心も同じで妄想・雑念がおさまると精神が澄み知恵が開けてくるのです。
「バカになれ」ということがありますが。自分を抑えてがまんする、「何を言われてもバカになる」ことは意味深いことなのです。

 

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2022-05-29 08:31:00

 近年仏教儀式である「ほとけごと」簡素化、簡略化されて軽んじられる傾向にあるように思われます。

 私たちは自然の恩恵に守られて、周囲の人々に支えられ包まれて過ごしてきた今、親のありがたさに検めて
感謝しなければなりません。
 葬式、法事、墓参り、お盆、お彼岸といった、死者儀礼の行事は親族、親戚の疎遠を防ぐ唯一大事な行事です。

 日本人は「死者と共に生きる」民族と言われています。故人を葬ってそれでおしまいという民族ではないのです。

身内の付き合いが深まる「ほとけごと」はご先祖様への報恩であり、大事にしなければなりません。

 

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2022-05-28 08:43:00

 寺院の内陣と外陣との間、僧俗の座席を分かつ区域に置かれた木柵、これを「結界」といいます。
 茶道では、茶室に入る時や掛軸・お道具拝見の時、客は扇子を自分の前に置く行為をしますが、これは自分の領域を示す「結界」を
意味しています。ここから先は相手の領域と決めることによって、先方への尊敬の気持ちをあらわしているのです。

 仏教の根本はまさに敬いの心です、結界は人や物にたいして謙虚に敬う心を教えています。

 

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2022-05-27 08:36:00

 手のひらを合わせて神仏などを拝む合掌の姿は。尊いものに頭を下げる畏敬の念と少しでもそれに近づこうとする菩提心が養われます。

この世とあの世は隔てなき世界。手を合わせ心に念ずれば必ずあの世に通じます。忘れてはならないことは決して一人ではないということです。
手を合わせるところに亡き人はおいでになられます。

合掌の精神を省みたいものです。

 

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