心のともしび 1日一編の法話

2022-11-08 11:02:00

 日蓮聖人が信徒に宛てた手紙で上記のような文章があります。

「世の中が平和な時代には賢人は現れない。しかし世の中が乱れてくると聖人と愚人が現れる。」
つまり世の中の動向を見据え、賢人と愚人を見極める事がとても大事であるという意味です。

 永い中国の歴史の中でも、春秋戦国時代には国家を乱す愚かな王が次々と現れた、が一方では儒教を説いた孔子・道教の老子など優れた思想家も沢山現れた。
繰り返す歴史を振り返れば、確かに日本の歴史の中にもそんな時代があったように思う。
長期にわたり国を閉ざし、泰平ではあったが世界の進歩から取り残された江戸時代の後期から、海外の大国から開国を迫られる明治維新の日本がまさにそれにあたるのではないか?
 吉田松陰をはじめその門下から近代日本の基を作りあげた、沢山の賢人が輩出された。 そのほとんとの賢人たちは下級士族であったことも大変興味深いと思う。

 現代、世界はインターネットの発達により極端に狭くなったと思います。
遠い国の戦争がリアルタイムでテレビで目撃できる時代です。 よその国で起こっている事件は決して他人事ではありません。
個人的な見解では、愚人と思われる人物がすでに世の中に現れているように思います。
このような混乱の時代の中、一日も早く国民を平和へ導いてくれる指導者が現れることを切に願うばかりです。