心のともしび 1日一編の法話
日蓮聖人は信者の波木井実長(はきいさねなが)の手紙の中でこのように記しています。
実長が湯治場へ向かう日蓮聖人のために用意してくれた栗鹿毛のうまはとても立派で愛おしい、いつまでも手放しくありません・・・、
昨今のペットブームの中様々な動物が飼うひとが増えています。
しかし諸事情により安易に一度飼った動物を捨ててしまったり、粗末に扱ったりという事例が増えています。
動物も、人間も命は一つしかありません、すべての命に慈愛の念を持って接したいものですね。
中国の古い言葉に「臥薪嘗胆」という言葉があります
目的を成し遂げるために、将来の成功を心に誓って苦労を重ねる事。
今朝のワールドカップスペインvs日本の試合をテレビで見て睡眠不足の方も多いでしょう。
私もその一人なのですが、試合前に日本がスペインに勝利するなどと予想した人が果たしてどれくらいいたでしょうか?
しかし、日本代表はドイツ戦に続いてスペインにも勝利しました!
選手はまさに奇跡ともいえる勝利を手にし、沢山の人を幸せな気分にしてくれました。
選手それぞれの勝ちたいと思う強い心があったからこその今朝の勝利なのでしょう、正に「臥薪嘗胆」ですね。
勿論、負けた選手にもその気持ちはあります。勝負は時の運でもありますた・・・。
私たちも何か目標を決めたら、「臥薪嘗胆」の気持ちを忘れずに頑張りましょう!
光陰矢の如し!
時の断つのは早いもので、今日から12月「師走」です。
この師走の言葉の語源は諸説あるようですが、有名なのは師走の「師」は僧侶であるという説です。
12月になると読経など仏事をお行う家が多かったため、お坊さんが忙しく走り回ることとなり、「「しがはせる」から「しはす」となり、後に「師馳せ月」が誤って「師走」になっとという説んどがあります。
いずれにしても今日から何かと忙しい12月。
体調を管理し元気に新年を迎えたいものですね。
夫を亡くして悲嘆にくれる千日尼への手紙の中で日蓮聖人は「あなたの息子は先日も身述山に登り父親の墓参りをしていました、あんなに親孝行な息子がいるではありませんか。」と言って彼女を慰めています。
親にとって子供は何物にも代えがたい宝であり、親もまた子にとっては宝なのです。
”親思う心に勝る親ごごろ けふの音づれ何ときくらん”
明治維新の立役者の一人吉田松陰先生の親に向けた辞世の句です。親が子供を思う気持ちは子が親を思う気持ちにも強いのだが、今日、処刑され親よりも先に死んでいく我が身の事を親はどのように聞くのであろうか?
日ごろは当たり前すぎて感謝の気持ちを忘れがちですが、時には感謝の気持ちを思い出し元気に親よりも長く生きることが親孝行だと思います。
苦をば苦とさとり、楽をば楽とひたき、苦楽ともに思い合わせて南無妙法蓮華経とうちたなへゐさせ給へ。
この文は日蓮聖人が四条金吾に向けて送った手紙の一文です。
当時金吾は法華経を信仰することにより、数々の中傷を受け苦しんでいました。
”苦しい時は苦しいと素直に受け止め、楽しいことも楽しいと謙虚に受け止め法華経を唱え続けていけば、必ず揺らぐことのない自己が確立するはずです”
このように聖人は金吾を励ましました。
人は悲しいことや不幸な事があると気分がふさぎ落ち込みます、また良いことが続くと有頂天井なり自分を見失いがちです。
が、何が起ころうと自分の進むべき道を目指し、ぶれない事が大切である、法華経を唱え続ける事の意味がそこにあるのだという事です。
先日ドイツ戦に勝利した時に監督が言っていましたが、一喜一憂せずに次の試合に向けて全力を尽くすと・・・。
結果、コスタリカ戦には負けてしまいましたけど、正にこの一喜一憂しない事、信念を持ち一本筋の通った人になりたいものですね。