心のともしび 1日一編の法話
仏教の教えのひとつに「和顔愛語」という言葉があります。
和やかな笑顔と心優しい言葉で人に接することで、平常心をたもち健やかに生活することが出来る、という意味です。
真偽のほどは分かりませんが、笑う事で免疫力があがり、健康を増進するそうです。
確かに、笑顔は人との関係を円滑にし、スムーズに物事を進めるには必要であると感じます。
11月27日(日)に神戸の立正寺にて「板宿寄席」を開催します。
遠方ではありますが、足を延ばしてみてはいかがですか?
笑う門には福来る! です。
日蓮聖人は立正安国論の中でこのように記されています。
一日に千里を走ると言われる駿馬の尻尾に捕まればアオバエも万里を走る事ができ、小さな庭先のツタでも松の木によれば高く延びる事が出来る。
という事をたとえに用いて、法華経を信じ、精進すれば誰でも救われるという事を教示されているのです。
拡大解釈をすれば人は環境によって大きく成長するという事だと思います。
20数年前 サッカーのプロリーグの無かった日本では、ワールドカップに出場することさえ夢物語だったのですが、その後Jリーグが設立され、サッカーという競技に多くの日本人が注目し、多くのプレーヤーが海外に渡る環境が徐々に整っていったのです。
その結果が昨日のドイツ戦の歴史的な勝利に繋がったのだと思います。
何はともあれ、ドイツ戦の勝利には感動しました!
環境って本当に大事ですよね。
「法華経を紙に書かれているように声をあげて読むことはたやすいが、書かれているように行動するのは難しい」
という意味です。
日蓮聖人は自ら法華経の教えを守るために、数々の迫害。苦難に立ち向かっていかれました。
何事も知識を蓄えるだけでは意味ががなく、それを実践してこそ世の中のためになるのだという事を身を持って人々に伝えました。
よく耳にする故事に 「言うは易く行うは難し」とあります。
言ったことは実行・行動する・・・。
私たちも、このように生きていきたいものですね、
時の権力である鎌倉幕府に対し、真正面から法華経を説き、数々の迫害を受けた日蓮聖人。
上の文章はまさに、佐渡島に流される途中で記したと言われています。
「大海の主」「須弥山の王」とは諸教の王と言われた法華経のことです。
遠い佐渡島へ流される大海の上で、果てしない地平線を眺めながら、これから訪れるであろう苦しい流刑生活を思い、それでもなお法華経の教えを忘れない。
このような苦境にあってもすべての人々の尊厳と平等を説く法華経の行者であり続けた聖人の心境に思いを馳せた時、ある種すがすがしさを感じるのは私だけでしょうか?
個人的に私の大好きな 明治維新の立役者の一人である西郷隆盛!彼もまた新政府内で征韓論に敗れ、地位を捨て鹿児島へ帰りました。
結局、武士の時代の最後の戦争「西南戦争」にて切腹という最期をとげます。西郷をしたう多くの士族たちと共に・・・。
この戦いの後、真の近代国家への道を歩き始めることになります。
ゆるぎない信念をもちながら、親しい人たちの心に寄り添う広い心を持ち・・・。
これが今の世の中には必要なのではないでしょうか?