心のともしび 1日一編の法話

2022-06-23 10:16:00

 「定めなき世にも若きはたのみあり 只ごにかくに老いの身ぞ憂(う)き」 (古歌)
若いひとにはそれぞれ希望や楽しみの花があるが老境に入ると希望や楽しみが消え、憂いの身の愚痴があります。
青年は未来を夢み、老人は過去を語るといわれます。

 仏教の本来の「諦める」は、今の状態が悪ければその原因をあきらかに見極め、正しい道にはずれることなく今の状態を
受けいれ、あきらめるということが大事と教えています。

 

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2022-06-22 07:27:00

 草が生い茂っている原っぱを注意してよく見てみると草むらに咲く小さな花に気づきます。
 しかし気にとめて見ないと発見できないように、恵まれすぎると与えられている幸せを生かすことが出きずに、
他人への羨望だけが強くなって不幸な自分を作り出していきます。

 なんでもない日常生活のなかから楽しみを見つけ、幸福という小さな花の存在を知り、心楽しい日々を過ごしたいものです、

「楽しみは朝起き出でて昨日まで なかりし花の咲ける見る時」

 

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2022-06-20 22:54:00

 慳悋というのは欲が深く人に与えることをしない物おしみをする心をいい、貪欲は自分の欲しい物に執着して
非常に欲の深い心のこと。

 貪る心があれば必ず惜しむ心は伴うもので、それは財産、地位、名誉などすでに得たものは如何にして失うまいと思うのが
人の常であり、この念の強さで世間の争いの絶え間はありません。
 生きていく上で欲は必要ですが、必要以上の貪りの心は豊かな生活をさせてくれません。

 「蔵の財(たから)より身の財すぐれたり、身の財より心の財第一なり」(日蓮聖人)

 

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2022-06-19 23:51:00

 人は悲しい時や嬉しい時、物事に感動した時に涙を流します。

 天地自然の恩恵に対する感激が人の心を動かし、ものを愛し人を愛し、天地の動植物を愛することのありがたさを感得できるのです、
この涙こそ、感激の象徴です。

「山川草木悉有成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」
自然への感謝感激の涙を大切にしたいですね。

 

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2022-06-19 00:07:00

 思慮に欠けると、人は感情に走って怒りを爆発させます。
けんかした者はその理非にかかわらず双方とも負けという、けんかの両成敗は、相手に負けたということではなく
自分自身に打ち勝つことができなかった自分に対する負けです。

 お釈迦様の教えに「怨みのない心は相手の怨みを消すことができる」とあります。

 お互いに傷付け合わず平穏無事で過ごしたいものです。

 

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