不幸、不運は重なるもので困った状況のときに、悪いことが二度三度と続くのが人生です。 どんな苦しい目にあっても運命を怨まず、他人をとがめず、考え方や対処のしかたを変えることが大事です。
「天は自ら助くる者を助く」の慣用句のように、点は奮闘努力する者を助けて幸福を与えてくれるといいます。
幸福の卦である吉も大吉となると凶につかくなるので、幸運もほどほどに次の幸運の訪れを期待して生きましょう。
人生の幸せは社会的地位、名誉、財産を得ることと考えている人が多いようです。 名誉は財産をつかんだとしても長続きするものではなく、それに執着すると欲望は次々と際限なく膨らみ、肥大化が自分を苦しめるという皮肉な結果となるのです。
人生の幸せの近道は、自己中心の9思いあがりや囚われの心とすて、まっとうに生きることです。
俗にいう「岡目八目」。”岡目”は脇からみる、第三者的に見ることを意味し、「傍目八目」とも書きます。他人のほうが物事の良し悪しをよく見分けることができるという意味です。 他人の事は手に取る如くよく分かるものであるが、自分んの事となると皆目わかっていないのが人の常です。
自分を知ろうとするのは自分一人の問題であり、自分に打ち勝つことも誰からも邪魔去れることではありません。
良し悪しを他に向ける前に自分に向け、自らの内なる充実に努めねばなりません。
初唐の詩人劉廷芝(りゅうていし)の有名な詩に「年年歳歳花相にたり、歳歳年年人間じからず」とあります。この詩には、自然は変わらなくても人の境遇はたやすく変化するという諸行無常が詠みこまれています。私たちはこうあって欲しい、ああやって欲しいと願っても、すべて変化してゆくためそこから苦しみが生まれます。これを乗り切るためには忍耐、こらえること、我慢することが必要です。
物事に耐えることができないと、自他の生命が軽視されて現生では大変なことが毎日のように起こっています。忍耐は相手に同化するゆとりとおおらかな心を養ってくれるのです。