心のともしび 1日一編の法話

2022-06-10 08:37:00

 反哺とは食べ物を口移しに食べさせることです。
動物のなかで親孝行の代表とされるのが意外なことにカラスなのです。
カラスは成長すると親ガラスのためにエサをくわえてきて親に食べさせるといいます。
それは「養育された恩返し」とは人が見て言った言葉です。

 「親は十人の子を養えど子は一人の親を養うこと難し」
と聖人は言っていますが、親孝行するとは本当に難しいことです。

 「親孝行したい時分には親はなし」という諺がありますが、今は「親孝行したくないのに親がいる」ということのようです。

 

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2022-06-09 09:28:00

 私たちは「般若」というと、能の舞台で用いる怖い顔をした鬼女の面を連想します。
怒りや嫉妬を表すこの面は心理を認識できる知慧を表しています。

 寝ぼけ眼で、人生のまともな生き方に目覚めない人々のために「般若」は怖い顔をしています。
自分の生き方の強さ深さを磨くために、ものへのこだわり、偏りにとらわれないことを「般若」から学ばねばなりません。

 

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2022-06-08 09:38:00

 人間は誰でも自分を愛し大切にします。
他人も自分も命の根源は一つであり、同じ方向にたって一つのもんを見つめると、他人の喜びや痛みが自分のことのように感じられます。

 風呂の湯を手で向こうへ押しやればこちらに返ってくるように、こちらにかき寄せれば向こうへ行って今うように、人に尽くし与えゆずる、
この行為が自分の喜びを深くします。

共存共栄は人の世の法則です。

 

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2022-06-07 10:11:00

 相手の人から受けた親切などに対して、感謝の意を挨拶語に「お蔭様」があります。

 おかげとは、神仏が力を加えて人間を護る、神仏の助けです。
 また、おかげをもらって九死に一生を得たなどというように、おかげは感謝から生まれる人の喜ぶ心です。

 「普天同慶(ふてんどうけい) 日月増輝(じつげきぞうき)
 天下の人々が喜びあっていると、日と月はますます輝きを増して皆を照らすように、天は大きな幸いを授けてくれるのです。
笑顔で感謝したいものです。

 

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2022-06-06 10:16:00

 世間では仏壇の掃除、線香、膳のあげさげをよく行う人を信仰深いとか信仰心があるといいますが、この人はただ先祖に
感謝御礼を表現しているのです。
 私たちが信仰する対象は絶対に信頼できるものでなければなりません。

 信仰とはお釈迦さまの教えを心の底から信じ、お釈迦様に身も心も捧げるという敬いの心をいうのです。

 信仰する者にとって最も悪いことは増上慢(ぞうじょうまん)です。 人前で最もらしい口をきいたり、自分こそ信仰心が強いのだと
形の上だけで主張し、内心適当にやっているにすぎないなどは、釈迦さまはお見通しです

 いつも反省し修行する「ひかえめ」な心構えこそが信仰する者の態度です。

 

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