心のともしび 1日一編の法話
2023-03-19 16:09:00
長く続いたコロナ感染症も何とか終息の兆しが見え、マスク着用の義務が解除された。
今後は、各自の判断で着けても着けなくてもよいらしい。
つまり、各自 自由意志で判断しなければならないという事です。
が、解禁から一週間たった今も殆どの人はマルクを外していないようだ。
考えるに我々日本人にとって、自由意志に従って行動するという事は最も苦手とする事なのではないでしょうか?
歴史的に見ても、明治維新に伴い西洋の文化を取り入れようとする動きの中で、福沢諭吉が最も苦慮した言葉が「フリーダム」という言葉だったそうです。
残念ながら「フリーダム」という言葉に該当する日本語はなかったという事です。
そこで、「自らを由(よし)とする」という翻訳をしたのが。日本における「自由」の起源とされています。
日本の文化の中で「自由」という概念はありませんでした。
士農工商という厳格な身分制度があり、武士の社会では、主君と家来。
農民社会では地主と小作人。家庭においても家長制度。などによって、すべての人は常に制約のある社会の中で生きてきたのですから、「自由」という概念が生まれるはずがありません。
そのような歴史的な事実が、今日の日本人の国民性に影響を与えているのかもしれません。
マスクはとっても大丈夫なんです。
但し、「自由」には必ず責任が伴うという事を忘れなければ・・・。