自分の思うことが叶えば喜び、思うことが叶わねば憂うのは当たり前のことですが、思うようになったと満足し得意顔になっては進歩の止まった証拠。亡ぶる所以となります。しかし思うようにならず失意しても決然と立ち上がれば道は開けます。
「憂きことの尚この上に積もれかし、限り有る身の力試さん」江戸後期の儒学者熊沢藩山は、気力のある者は殊更困難に出逢うことを欲するとも詠んでいます。順境にあっても誇らずに、逆光にあっても人の道とすべきを尽くすことは大切です。