人間老境に入ると往年の希望もなく、見るもの聞くものが悲観の種となり、変わりゆく世相のかげで老いてゆく身に愚痴をいう憂き風が忍びこんできます。そんな時には物事にこだわらず、あきらめることが必要だと思います。
「岩もあり木の根もあれどさらさらと たださらさらと水の流れるる」
淡々と流れる谷川の水はたださらさらと我が道を流れていく、この心境が大事だというのです。